横浜市鶴見区のマンションやアパートで水が出ない、または水の出が悪いときは、まず「建物全体で起きているか、自分の部屋だけか」を確かめます。受水槽(いったん水をためるタンク)がある建物で建物全体の水が出ないなら、停電やポンプの故障が原因のことがあるため、建物の所有者・管理者・管理会社に連絡します。自分の部屋だけなら、部屋の中の蛇口や配管の側を疑います。
この記事では、横浜市と鶴見区の案内をもとに、受水槽式と直結式の違い、横浜市の小さな受水槽にもある決まり、鶴見区での相談先、自分で確かめられることを整理します(2026年10月時点の情報です)。
水が出ない・出が悪いとき、最初に確かめること
横浜市水道局は、水が出なくなったときは、水道工事や突発的な事故による断水の可能性があるとして、断水情報を確認するよう案内しています。断水情報に自宅付近の断水が載っていない場合は、水道局お客さまサービスセンターへの問い合わせを呼びかけています。
あわせて、マンションなどの共同住宅で受水槽や高置水槽が設置されている場合は、停電や水道装置の故障などの理由で断水になっていることがあるため、建物の所有者・管理者・管理会社に連絡するよう案内しています。
ここからは市の案内ではなく当コラムの目安ですが、次の順番で確かめると、どこに連絡すればよいかの見当がつけやすくなります。
- 家じゅうの蛇口で起きているか、1か所だけか:1か所だけなら、その蛇口や近くの配管の側が考えられます。
- 同じ建物のほかの部屋でも起きていないか:掲示板やエントランスのお知らせ、管理会社からの連絡も見てみます。
- 水道局の断水情報に自宅付近が載っていないか:載っていれば、復旧を待ちます。
- 停電していないか、建物で点検や工事の予定がなかったか:受水槽式の建物は、ポンプが止まると各戸に水が届かないことがあります。
受水槽式と直結式で「水が出ない」理由が変わる
横浜市は、建物の給水方式には、水道管の水圧を利用して給水する「直結給水方式」と、受水槽を設置して給水する「受水槽方式」があると説明しています。
| 方式 | しくみ | 水が出ない・出が悪いとき |
|---|---|---|
| 直結直圧 | 配水管の水圧だけで直接給水 | 配水管の断水時は止まる。減圧給水時は出が悪くなることがある |
| 直結増圧 | 配管の途中の増圧ポンプで給水 | 同上。建物全体で止まったときは管理会社にも確認 |
| 受水槽式 | 受水槽にためてからポンプなどで給水 | 停電時やポンプ故障時は各戸で使えないことがある |
受水槽式には、水を受水槽にためてから揚水ポンプで高置水槽(屋上などのタンク)にくみ上げて自然に流す「高置水槽方式」と、高置水槽を通さずに加圧ポンプなどで送る「加圧ポンプ方式」があります。
横浜市は、受水槽方式の長所として、水槽に水をためられるので配水管が断水したときにも給水をある程度確保できることを挙げています。一方で短所として、受水槽やポンプ設備の定期的な保守管理と受水槽の定期的な清掃が必要で、受水槽の管理が悪いと水質の低下を招くことがあると説明しています。直結給水方式については、水をためられないため、災害時や配水管の断水時にはすぐに給水が止まることと、渇水などで減圧給水をしているときは水の出が悪くなることがあると説明しています。
つまり、同じ「水が出ない」でも、受水槽式なら建物の設備(ポンプや電気)、直結式なら道路の水道管の断水や減圧が、まず疑う相手になります。ただし直結増圧式は、給水管の途中に増圧ポンプがあるため、建物全体で水が止まったときは管理会社にも確認します。自宅の建物がどちらの方式かは、管理会社や管理組合に聞くのが確実です。
横浜市では小さな受水槽にも決まりがある
受水槽の決まりは、水槽の大きさで分かれます。横浜市の案内では、受水槽の有効容量が10立方メートルを超える施設を「簡易専用水道」、10立方メートル以下の施設を「小規模受水槽水道」と呼んでいます(1戸の家庭だけで使っているものは除きます)。簡易専用水道は水道法、小規模受水槽水道は横浜市の条例(横浜市簡易給水水道及び小規模受水槽水道における安全で衛生的な飲料水の確保に関する条例)で定められています。
横浜市は、簡易専用水道と小規模受水槽水道の設置者に、次の管理が必要だと案内しています。
- 給水を始めたら、施設のある区の福祉保健センター生活衛生課へ給水開始届を出す
- 受水槽の清掃を毎年1回以上、定期に行う
- 管理状況の検査を毎年1回以上、定期に受ける(小規模受水槽水道では、有効容量が8立方メートルを超えるものと、すべての「地下式受水槽等」が対象)
- 日常の簡易な水質検査(色・濁り・臭い・味)と施設の点検をし、異常があれば生活衛生課へ直ちに連絡する
- 施設が汚染された場合は、給水を止め、利用者に水を飲まないよう知らせ、生活衛生課へ直ちに連絡する
有効容量が8立方メートル以下の小規模受水槽水道(地下式受水槽等を除く)の設置者には、清掃のあとに施設を点検し、結果を市長に報告することが義務づけられています。
住んでいる側から管理の様子を知る手がかりもあります。横浜市は、管理状況の定期検査の結果が良好な施設を「給水管理適合施設」として認定し、協定を結んだ検査機関から表示マーク(プレート)と表示期限シールを交付しています。このマークは、施設のエントランスなどに掲示できるようになっています。お住まいの建物に掲示があるか、一度見てみてください。ただし掲示は義務ではなく、管理状況の検査の対象にならない小さな受水槽もあるため、掲示がないことだけで管理が悪いとは言えません。
鶴見区で相談するときの連絡先
連絡先は、困っていることの中身と、建物の給水方式で変わります。
| 困っていること | 連絡先 |
|---|---|
| 受水槽のある建物・直結増圧式の建物・方式が分からないマンションで、建物全体の水が出ない | 建物の所有者・管理者・管理会社 |
| 断水かどうか分からない(断水情報に載っていない) | 水道局お客さまサービスセンター |
| 水の色・におい・味がおかしい(受水槽方式) | 鶴見区福祉保健センター生活衛生課(あわせて建物の管理会社にも) |
| 水の色・におい・味がおかしい(直結給水方式・方式が分からない) | 水道局お客さまサービスセンター |
横浜市保健所の案内では、各区の生活衛生課の環境衛生担当が「建築物の衛生、受水槽に関すること」を受け持っています。鶴見区の窓口は次のとおりです。
- 鶴見区福祉保健センター生活衛生課 環境衛生係:鶴見区役所2階14番(横浜市鶴見区鶴見中央三丁目20番1号)
- 電話:045-510-1845・045-510-1846(区役所の開庁時間は、月曜日から金曜日の午前8時45分から午後5時まで。祝日・休日・12月29日から1月3日を除く)
水道局お客さまサービスセンターの電話は045-847-6262です。
なお、マンションなどの共同住宅で部屋の中の水漏れが心配なときも、横浜市は建物の所有者や管理者、管理会社への連絡を案内しています。共用部と専有部の境目はマンションの水漏れは誰が直す?|共用部と専有部の境目と費用負担でまとめています。
自分の部屋だけ水の出が悪いときに見るところ
ここからは当コラムの目安です。建物のほかの部屋では問題がなく、自分の部屋だけで起きているときは、次の点を確かめます。
- お湯だけ出が悪いか、水もか:お湯だけなら、給湯器の側が考えられます。
- 1つの蛇口だけか:蛇口の先の泡が出る部品(泡沫キャップ)やシャワーヘッドに、ごみや水あかがたまっていないかを見ます。
- 最近、工事や部品の交換をしたか:そのあとから出が悪いなら、止水栓が閉まり気味になっていないか、施工した業者に確かめます。
- 水道メーターのパイロットが回っていないか:横浜市は、すべての蛇口を閉めてメーター中央部のパイロットが回っていれば、漏水の可能性があると案内しています。
横浜市は、水道メーターから蛇口側の漏水は水道局では修理を行っていないとしています。部屋の中の配管の漏れが疑われるときは、賃貸なら大家さんや管理会社、分譲マンションなら管理会社や管理組合にまず相談したうえで、水道工事店に調べてもらいます。
なお横浜市水道局は、水漏れの調べ方が分からず心配なときは、水漏れがあるかどうかの確認を無料で行うとしています(土曜・日曜・祝日を除く平日の対応で、立会いが必要です。漏れている場所までは特定しません)。マンションなどの共同住宅では、あわせて建物の所有者や管理者、管理会社への連絡を案内しています。
自分でやってよい範囲・業者や管理会社に相談したいサイン
自分でできること
- 家じゅうか1か所か、ほかの部屋でも起きているかを確かめる
- 水道局の断水情報や、建物の掲示を見る
- 蛇口の先の泡沫キャップを外して、ごみを取る(外し方は取扱説明書で確認)
- すべての蛇口を閉めて、水道メーターのパイロットを見る
相談したいサイン
- 建物全体で水が出ない、出が悪い(管理会社へ)
- 水の色・におい・味がいつもと違う(給水方式に応じて生活衛生課か水道局へ)
- 蛇口を全部閉めているのに、メーターのパイロットが回っている
- 床や壁がぬれている、階下から水漏れを知らされた
- 部品を掃除しても、同じ蛇口の出が悪いまま
水があふれている、床に広がっているときは、切り分けより先に水を止めます。場所と手順は水漏れしたらまず水を止める|止水栓・元栓の場所と閉め方の手順をご覧ください。
よくある質問
朝いちばんだけ赤い水が出ます。受水槽のせい?
横浜市は、朝だけ赤い水が出る、特定の蛇口から赤い水が出る場合は、給水管が古くなって鉄さびが出たものと思われると案内しています。朝いちばんの水は飲用などに使わず雑用水として使うこと、根本的には古くなった水道管などを取り替える工事が必要なことも書かれています。朝だけ・特定の蛇口だけに当てはまらず、家じゅうで色が続くときは、上の表の連絡先に相談してください。色ごとの見分け方は蛇口の水が白く濁る・赤茶色い|色でわかる原因と家庭での確認手順で紹介しています。受水槽のある建物での相談先は、上の表のとおりです。
水が白く濁って見えます。
横浜市は、透明なコップに水をくんでしばらく置き、濁りが下のほうから消えれば、空気が混ざって白く見えているだけなので大丈夫と案内しています。しばらく置いても濁りが消えないときは飲用を控え、上の表の連絡先(受水槽方式なら鶴見区福祉保健センター生活衛生課、直結給水方式や方式が分からないときは水道局お客さまサービスセンター)に相談してください。
受水槽のある建物は、断水のときも水が使える?
横浜市は、受水槽方式は水をためられるので、配水管の断水時にも給水をある程度確保できると説明しています。ただし、停電時やポンプの故障時は、受水槽から先の各戸では水道が使えないことがあるとも説明しています。
まとめ
- まず「建物全体か、自分の部屋だけか」を確かめる
- 受水槽のある建物で建物全体の水が出ないときは、停電やポンプの故障の可能性。建物の所有者・管理者・管理会社へ
- 横浜市では、10立方メートル以下の小さな受水槽も「小規模受水槽水道」として条例で管理が決められている
- 受水槽方式で水の色やにおいがおかしいときは鶴見区福祉保健センター生活衛生課、直結給水方式や方式が分からないときは水道局お客さまサービスセンターへ
- メーターから蛇口側の漏水は水道局では修理しない。管理会社などに相談したうえで水道工事店へ
鶴見区の住まいの事情は横浜市鶴見区の水まわりトラブル|鶴見駅・生麦・東寺尾の住宅事情と対処法でも紹介しています。部屋の中の水漏れや蛇口の不具合が気になるときは、横浜市の水道修理のページや水漏れ修理のページもあわせてご覧ください。
出典:横浜市「受水槽の衛生管理に関する情報」「事故・断水」「水道の修理」「保健所の組織・業務・問合せ先・各種申請手続き」、横浜市鶴見区「鶴見区 生活衛生課」。本記事では、これらの内容を要約・編集して紹介しています。
