庭先の一角がいつも湿っている、水道の使用量のお知らせが急に跳ね上がった——中原区の新城・宮内・下小田中あたりの戸建てでも、こうしたことが起こりえます。このとき最初に気になるのは「誰が直すのか」「いくらかかるのか」でしょう。
実は水漏れは、漏れている場所によって、直す人も費用の出どころも変わります。そして順番を間違えると、本来払わなくてよかった費用を自分で負担することになりかねません。この記事では、川崎市の決まりに沿って、その境目を整理します。
新城・宮内・下小田中はどんなエリアか
中原区は、川崎市が政令指定都市に移行した昭和47年(1972年)4月に誕生した区です。川崎市の区の紹介によると、川崎市のほぼ中央に位置し、区域の大部分は多摩川に抱かれた平坦部で、高津区や横浜市に隣接する井田地区に丘陵地が広がっています。東京都心部や横浜へのアクセスに恵まれていることもあって、人口・世帯数は7区の中で最も多いとされています。
同じ区の紹介では、下小田中地区は県下でも有数の品質を誇るパンジーの生産で知られる、とも書かれています。武蔵小杉駅周辺の再開発が語られることの多い区ですが、新城・宮内・下小田中のあたりは、もともとの土地の使われ方が残りながら住宅が増えてきた一帯です。
敷地に余裕のある戸建てでは、建物の外を給水管が長く回っていることがあります。駐車場を打ち直した、庭を作り込んだ、あとから離れや物置を建てた——そうした敷地の中で、水は道路から蛇口までを地中で通ってきます。漏れる場所も、その道のどこかということになります。
漏れている場所で、直す人が変わる
川崎市上下水道局は「水漏れしている」のページで、修理の担当をはっきり分けています。
▶ 道路上の漏水は、原則として上下水道局が修理する
▶ 宅地内での漏水は、漏水している場所や設置メーターの個数などによって修理の対応が変わる
宅地内については、同ページで場合分けが示されています。水道メーターが宅地内2メートル以内にあるか、それを超えた位置にあるか、メーターが1個か複数か、アパートのように複数メーターがあるときに第1バルブが宅地内1メートル以内にあるか——こうした条件で、局が施行する範囲かどうかが変わります。メーターの口径や、メーターを移せるかどうかが条件に入る場合もあります。ご自宅がどれに当たるかは、メーターボックスの位置やメーターそのものまで見ないと判断できません。
あわせて押さえておきたいのが、同ページの注記です。上下水道局が行う漏水修理は漏水した箇所のみを修理するもので、局施行範囲内の給水管をすべて新しい管に取り替えるものではないとされています。「市が直してくれるなら全部やり直してもらえる」わけではない、ということです。
順番を間違えると、費用が戻ってきません
ここが一番お伝えしたい点です。同じページの「修理の申込について」には、「漏水の修理のお申込みをする際は、必ず上下水道お客さまセンターにご連絡ください。」と書かれています。
連絡先も同ページに書かれています。上下水道お客さまセンター 0120-014-734(無料・年中無休・24時間)です。宅地内で漏れていそうだと分かったら、業者を探すより先にここへ電話してください。局の範囲かどうかは、そこで確認できます。
確認せずに修理を進めると、本来は局が負担する費用を自分で払うことになるおそれがあります。
庭を作り込んだ家ほど、例外に当たりやすい
もうひとつ、敷地の中を給水管が長く回っているお宅で知っておいていただきたい例外があります。同ページによれば、局の施行範囲内での漏水であっても、次のような場合は局で漏水修理やメーターの移設ができないことがあるとされています。
▶ 庭石、植木、門扉などの障害物があることにより、施行が困難と認められるもの
▶ 水路などがあることにより、施行が困難と認められるもの
▶ 使用者や所有者が故意に破損させたもの、重大な過失によるもの
▶ 給水装置の工事やその他の工事中に破損させたもの
▶ その他特別な費用が発生する工法に関するもの
庭木を植えた、飛び石を入れた、門まわりを作り直した——住まいとして手をかけてきた家ほど、掘るのが難しい状態になっていることがあります。
掘る話になったときのために、もう一点。局が修理した際の宅地内の復旧は、コンクリート(5センチメートル以内)またはアスファルト(5センチメートル以内)によるもので、高級タイルなどの復旧は行わないとされています。掘削で植栽などに影響が出ても責任は負いかねる、とも書かれています。玄関アプローチをタイルで仕上げているお宅は、この前提を知っておくとよいでしょう。
器具側の不具合は、また別の話です
ここまでは地中の給水管の話でした。水まわりの不具合でよくあるのは、むしろ建物の中の器具側です。
▶ 蛇口を閉めてもポタポタ落ちる、レバーの付け根がにじむ
▶ トイレの水が止まらない、便器の根元がじわりと濡れる
▶ 洗面台下の収納が湿っている、床が変色してきた
▶ 台所や浴室の排水が流れにくい、においが上がってくる
この手の症状は、地中の配管とは別の原因で起きることがあります。パッキンやカートリッジといった消耗品の劣化や、排水管の内側に付いた油や髪の汚れなどです。中原区のマンションにお住まいで、共用部と専有部のどちらの問題か迷うときは、共用部と専有部の境目と費用負担の記事もあわせてご覧ください。
なお、「水漏れしている」のページでは、水道メーターから蛇口までの範囲で漏れていて今すぐ止めたいときに、メーターボックス内にあるメーター止水栓のハンドルを「閉」の向きに回す方法が案内されています。ただしこれを閉めると家の中の水道が全部止まります。閉めたあとは、漏れが止まったかどうかを必ず確認してください。止水栓そのものが固くて回らないときは、無理に力をかけないでください。折れてしまうと、水を止められないまま漏れ続ける状態になります。手順は止水栓・元栓の場所と閉め方の記事にまとめています。
中原区の別のエリアについては、武蔵小杉・元住吉の記事や、戸建ての多い木月・井田・上小田中の記事でも扱っています。
出典:川崎市中原区「中原区の概要」/川崎市上下水道局「水漏れしている」。本記事では、これらの内容を要約・編集して紹介しています。
